SHINee『Everybody』について思うこと


SHINeeという韓流アイドルグループが歌う『Everybody』という曲がある。この曲を聞くと必ず泣く。あまりにも力強く、あまりにもまっすぐで、この正しさが彼の命を奪ったことを思い、泣いてしまう。そうではない、と思い込もうとしていた「アイドルは薄命である」ということを何度も思い知らされ、涙が出る。
と同時に、この曲を聞くと、彼は決してこの理不尽な世の中のやり切れなさに絶望などしていない、命を燃やし、燃え尽きたからいなくなったのだ、と思える。この「事実がどうであれ、(私の中では明確に)そうだったのだ」というある種の思い込みを許容してくれるような、つまり、文字通り「夢を見せてくれる」という点において、彼は間違いなくアイドルだった。



機械のように、スイッチを入れられて動き出すメンバーたち。「Everybody, Wake Up」これは起動の呪文。
目醒めよ、私、僕、俺、そして君、あなたへ。このメッセージを受け取ってくれるあなたへ。
この世界にはつらいことがたくさんあって、ずっと眠ったままでいたくて、目を覚ましたくないから寝付けない夜ばかりで、生きていかなければならない理由もよく分からなくて、毎日が精一杯だっていうあなたへ。あなたへ、伝えたい。
あなたは信じていないと言うだろう、心のどこかで祈っているだろう、人生のどこかに、砂漠のオアシスみたいに、「光り輝くこの Beautiful World」があるということ。
だから伝えたいんだ。だから歌うんだ。だからこんなに擦り切れそうな声で、叫んでいるんだ。本気なんだ。嘘じゃないんだ。信じて、信じてくれ。あなたはそこに行けるんだって、目を開けてみれば、もう立っているのかもしれないって、信じてくれ。想像してくれ。目醒めた後の世界を、愛してくれ。



あなたは闇に沈んだのではなく、越えていったんだと、私は信じている。強く、つよく、信じている。あなたのいた世界と、あなたのいない世界を愛している。
この歌を聞くと、そう思えるんだ。あなたのおかげで。






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